今は大変化の時代ですから、「物事の前提が変わってしまう」ということが起こります。通信事業分野では、携帯電話のSIMロックが解除されることになりましたが、SIMロックを前提にビジネスモデルを構築してきた携帯キャリアは当惑しているようですね。
孫氏と原口大臣「つぶやき」バトル SIMロック解除で
2010年4月3日21時29分
特定の通信会社しか使えないように携帯電話端末に制限をかける「SIM(シム)ロック」の解除を総務省が打ち出したことを巡り、反発するソフトバンクモバイルの孫正義社長と、旗振り役の原口一博総務相が簡易投稿サイト「ツイッター」でさや当てを演じた。
2日夜、制限解除の方針の報告を受けた原口氏は、直後にツイッターで「嬉(うれ)しい報告。大きな歯車がここでも動き出しました」。
これに対し、孫氏は「強制すると、またしても総務省が原因で端末が売れなくなる」とつぶやいた。米アップル製の人気端末「iPhone(アイフォーン)」がライバル会社で使えるようになれば大打撃を受けかねないだけに、「(国内で割引販売しているiPhoneが)強制だと大量に海外に横流しされ大被害」などと立て続けに発信し、役所の介入姿勢を牽制(けんせい)した。
原口氏は3日朝、孫氏に向け、「総務省がビジネスモデルを強制することは、ありません」と返答すると、孫氏は「強制でなければ、我々もいくつかの機種で試行可能」と歩み寄りの姿勢を見せた。ただ「(解除すれば)販売値引きができなくなり、消費者価格が約4万円高騰し、販売総数が下落する」と、利用者や通信会社が不利益を被りかねない点を強調することも忘れなかった。(和気真也)
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201004030265.html
素人判断ですが、端末の安売りで客を惹きつけることができないとなれば、自然と回線の品質でキャリアが選択されることになるような気がします。そうなるとドコモが有利なのでしょうね。ソフトバンクやauは苦しい立場に立たされます。ビジネスモデルの前提が変わるということは、当事者にはなかなか過酷な話です。
もちろんこの前提が変わるということは医療の分野でも起こっています。
日本医師会も長年の前提が崩れてしまって右往左往しているようです。
日本医師会に届いた鉢植えが燃え上がる 脅迫容疑で警視庁捜査
2010.4.2 20:39
2日午後1時35分ごろ、東京都文京区本駒込の日本医師会で、50代の男性職員らが送られてきた鉢植えの花のラッピングを開封したところ、突然発火し、床約10平方センチがこげた。けが人はなかった。警視庁駒込署が脅迫容疑などで捜査している。
同署によると、送り状には都内の住所と個人名が記されていた。あて名などは捜査中で、脅迫文などは確認されていない。
鉢植えは同日、都内の業者から届けられ、4階応接室で男性職員らが床に置いて包装を解いていたところ、突然出火したという。火は数十センチの高さまで燃え上がったといい、職員らが水をかけて消火した。
日本医師会をめぐっては、1日に会長選が行われ、親民主党の茨城県医師会長の原中勝征氏(69)が初当選を果たした。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100402/crm1004022016022-n1.htm
日本医師会は長らく自民党を支持していたのですが、先日の会長選では親民主党の原中氏が当選しました。
「与党自民党」の前提が崩れたため、慌てて民主党支持へ舵を切ったように見えますね。
得票の内訳は親民主党の原中氏が131票、中立派の森氏が118票、自民党派の唐澤氏が107票と各勢力が大差なく三分されていますから、日医内部での原中氏の支持基盤が盤石というわけではなく、内部では激しい政争が繰り広げられているのではないかと想像します。そして真相のはっきりしていない上記の事件も、日医の内紛が表面化したものではないかといううがった見方を思わずしてしまいますね。
変化に対応できない人や組織は没落せざるをえませんが、こんな事件が起こるところを見ると、日本医師会も進退きわまりつつあるように思われます。
さて、一般の医師や国民は昨今の日医幹部の有様については冷ややかな目で見ていることと思います。しかしながら、冒頭でも述べたとおり大変化の時代ですから、「物事の前提条件がかわってしまう」というのは誰にでも起こりうることです。
財政破綻、石油枯渇、気候変動、・・・色々なもののタイムリミットが近づいています。
これらは、一国の社会制度の変化などという小さなものではなく、世界の文明全体の変革を迫るものです。
戦争や天災を引き金にしてその脅威が顕在化してくることになるでしょう。
そして財政破綻や社会秩序の崩壊という結果になります。
財政破綻したとき、公的保険医療が維持できるでしょうか。
疫病や大地震により社会秩序が崩壊したとき、いまの医療制度のままで持ちこたえることができるのでしょうか。
石油が枯渇したとき、エネルギーをふんだんに使っている先進医療が維持できるのでしょうか。
これから医療は必要ですが、世界が一変してしまう以上、医療を成立させる前提条件も変わります。
前提条件が変われば、その上に成立する医療そのものも変わっていかざるを得ません。
新しい皮袋には新しい酒を入れるように、新しい時代には新しい医療が必要です。
新しい時代の新しい医療を模索して執筆されたのが今月から連載開始の
「医療における革命」です。
読者の皆様には、是非とも
「医療における革命」を読んで頂き、ともに新しい時代の医療を作って頂けたらと思います。