マイコプラズマ肺炎が全国的に流行しています。

マイコプラズマ肺炎急増 愛知は全国平均の3倍

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    マイコプラズマ肺炎の基幹定点あたりの報告数

大方の細菌性肺炎は老人に多いのですが、マイコプラズマ肺炎の場合は小児から青年期の若い人々が罹りやすいのが特徴です。先日、一時入院していた愛子さまが「マイコプラズマ肺炎の可能性が高い」と報道されていました。愛子さまは9歳になるそうですが、ちょうどそのくらいの年齢のお子さん(6歳〜10歳くらい)にとくに多く見られます。

今まではマイコプラズマの治療としてはマクロライド系抗生物質が広く使われてきたのですが、今年流行しているのは大半がマクロライド高度耐性のマイコプラズマだということです。しかも、マクロライド系のなかで主流であったクラリスロマイシンだけでなく、比較的最近に登場したアジスロマイシンも含めた全てのマクロライド系抗生物質に耐性をもつということなので少々厄介です。

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幸いニューキノロン系抗生物質やミノサイクリンがマイコプラズマに対して抗菌力がありますので、これらを使って治療していくことは可能です。

ただニューキノロン系の場合は耐性菌が出現する可能性があるので本来はあまり多用はしたくないところです。またミノサイクリンの場合は8歳以下の小児には歯芽の着色などの副作用があるので使いにくいという欠点があります。

マイコプラズマだという確定診断が得られればこれらの薬剤も使いやすいのですが、私のような開業医の外来診療ではどうしても臨床症状から経験的に判断しての治療となります。

当分はあれこれ迷いながらの診療になりそうです。

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食品からの内部被曝

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福島県南相馬市から出荷された肉用牛から暫定基準を超える放射性セシウムが検出されたという報道がありました。

セシウム、牛11頭すべて規制超...南相馬の農家


今まで全頭検査が行なわれてきたわけではありませんから、もしや汚染肉牛が検査をすり抜けて出回ったのではないかと疑ってしまいます。

チェルノブイリ事故の時は汚染食品が市場に流通したために内部被爆者が増大しました。今後は日本も同じ状態になっていく可能性があります。ジャーナリストの広河隆一氏がチェルノブイリ事故当時の状況について現地を取材して報告した著書「暴走する原発」の中に、汚染食品による内部被曝についても記述がありましたので、以下にその内容をかいつまんで記しておきます。

 チェルノブイリ事故当時、ソ連や周辺諸国は食料品の汚染に頭を悩ませた。放射能汚染された農産物や家畜が廃棄処分されたが、廃棄にはコストがかかる。そのため汚染されている知りながら市場に流通した食べ物も多かった。ノルウェー政府は牧夫の救済策としてトナカイ肉の放射性物質の許容基準値を10倍以上引き上げた。ソ連も同様の措置をとっている。ソ連政府高官の中には「暫定許容基準値を引き上げたおかげで、国家は17億ルーブルの節約となった!」と誇らしげに語るものもいたという。

汚染牛乳や汚染肉は様々な形で市場に流通した。あるものはソ連の遠隔地へ内密に運び出されたり、あるものは汚染の少ない物と混ぜ合わせて加工品として出荷されたりした。被曝した牛を汚染の少ない土地に送り、そこでしばらく飼って体内セシウムが排出するのを待ってから食用に加工するということも行なわれていた。
 
このような形で汚染食品が非汚染地にも出回ることにより、内部被曝の被害が拡大する結果となった。例えばベラルーシでは汚染の少ないミンスク市と汚染地のゴメリ地方では子どもの体内セシウムの値が同じになってしまったという。

非汚染地にいても食べ物に気を付けなければ汚染地にいるのと大差ない体内被曝を受けてしまうということですが、このことを端的にあらわすエピソードを著者の広河隆一氏は次のように書いています。

 私はチェルノブイリ取材の通訳をモスクワ在住のロシア人に頼んできたが、彼は汚染に対する恐怖が、私よりはるかに大きい。強い汚染地では、私が撮影するために外に出る間も、彼は窓を閉め切って車から降りない。だから私も彼も、被曝量は私の方がはるかに大きいと信じていた。
 ある日ミンスクで体内セシウムを測る機会があった。その結果、彼の体の放射能は、私の倍だった。彼は相当ショックを受けていたが、これはどうやら、彼がモスクワで毎日食べている食品が汚染されていることが理由らしかった。
(「暴走する原発」142ページより)

旧ソ連でおこった食品からの内部被曝は日本でも起こりつつあることだと思います。

7月18日に京都会議が開催されます。日本国内の放射能汚染という現実を前にして、海外に活路を見いだしたい人・あくまで国内で自衛したい人のいずれの立場の人にとっても有意義な内容です。是非とも参加されることをお勧めします。

京都会議の詳細については「秋月便り」をご覧下さい。


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広がる放射能汚染

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福島原発は使用済み核燃料が野ざらしの状態になったまま、放射性物質をはき出し続けています。そのために広い地域が放射性物質の脅威にさらされています。

首都圏でも年1ミリシーベルト超え地点 「放射線ホットスポット」に注意せよ (1/2) : J-CASTニュース

ホットスポットは「周辺に比べて異常に高い放射線量を計測する地点」という意味で使われています。実際にどの程度の線量を計測すればホットスポットとみなすかという厳密な定義はありませんが、危険性を考える上では、被曝線量の以前の基準値である1mSv/年を超えるかどうかが目安とされることが多いようです。(もちろん、1mSv/年未満なら安全というわけではありません)

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 出典:YouTube - 6-6終焉に向かう原子力 小出裕章氏講演

上記は米国学者Gofmanの説にもとづいて被曝線量とガン死(癌による死亡)との関係を表にしたものです。これによれば、年間1ミリシーベルトの被曝は2500人に1人のガン死を発生させることになります。子どもは放射線に対する感受性が高いので、ガン死の割合はさらに増えます。

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出典:YouTube - 5-6 終焉に向かう原子力 小出裕章氏講演

福島原発を収束する目途がたっていない以上、放射能汚染はさらに広がっていくでしょう。危険なホットスポットもさらに増えていくと思われます。

静岡・本山茶、他の5工場でもセシウム基準超 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
東日本大震災:放射性物質を名古屋で検出 県が雨水などから /愛知 - 毎日jp(毎日新聞)
放射能が静岡、愛知に拡散 ドイツ気象局15日予測 - 政治・社会 - ZAKZAK

放射能汚染からどのように身を守るのかは、いまや誰にとっても喫緊の課題であるといえるでしょう。

来る京都会議では大切な家族の健康を守る方法についても話し合われます。とくに、お子さんをお持ちの方にとっては切実な問題ですので、是非とも参加されることをお勧めします。詳細については「秋月便り」をご覧下さい。







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薬が足りない

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震災の影響で一部の薬に不足がでてきています。

震災直後の段階で、チラージンという甲状腺ホルモン剤が工場の被災により製造ストップしてしまいました。
チラージンは甲状腺癌の手術後や甲状腺機能低下症に対してホルモンを補充する目的で使用する薬ですが、
これが無くなると患者さんの生死に直結する重要な薬です。しかも国内シェア98%。
どうなることかと危ぶまれたのですが、何とか製造再開したようです。

2011年3月28日 (月)
【東日本大震災】チラーヂンS錠の生産再開‐あすか製薬いわき工場の製造ライン復活


 あすか製薬は25日、製造がストップしていた甲状腺ホルモン剤「チラーヂンS錠」(成分名:レボチロキシンナトリウム)の生産を再開した。被災したいわき工場(福島県いわき市)の製造ラインが再稼働し、チラーヂンS錠を出荷できるようになった。ただ、フル稼働には時間がかかるため、当面は製造委託会社による生産、海外製品の緊急輸入を含め、被災前の供給量を確保したい考え。

チラージンの工場は福島県いわき市にあったのですね。福島原発の近くです。
原発震災による被曝で、これから甲状腺癌や甲状腺機能低下症の患者さんが増えてきますが、
その治療薬の製造工場が事故を起こした原発の近くにあるとは皮肉です。

ところで被災したいわき市の工場を再稼働させて製造しているようですが、
工場の放射能汚染は大丈夫なんでしょうか・・・。

私が業者から仕入れた情報では、その他では以下の薬が不足しているそうです。
(私が内科医のなので主に内科関連の薬の情報を教えてくれました)

・ツムラの漢方薬全般
・アレロック(抗アレルギー剤、花粉症の治療薬)
・モーラス(鎮痛剤の湿布薬)
・マドパー(パーキンソン病の治療薬)
・リボトリール(てんかん、パニック障害、うつ病などの治療薬)

これらの薬の不足についてはまだメディアでは報道されていませんが、
地震による直接的被害よりも計画停電の影響が大きいと聞いています。

この先、夏になると電力需要が増大し停電も増えるでしょうから、
関東以北から首尾良く生産拠点を移動させない限り、薬の供給不足は続きそうです。


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福島原発から漏れた放射性物質が東日本の水源を汚染しています。
これにより今後は東日本での癌の発症が激増するのではないかと懸念されます。

都が乳児のいる家庭に水配布へ 水道水から放射性ヨウ素
http://www.asahi.com/national/update/0323/TKY201103230282.html

汚染された水を摂取する生物には放射性物質が蓄積されていきます。
そして食物連鎖の過程を経て上位の捕食者ほど体内に放射性物質が濃縮されていくことになります(生体濃縮)。

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出典:中日新聞

現時点では水道水に含まれる放射性物質は微量です。
政府の見解の通り、この程度ならば水道水を飲んでも健康に害を及ぼすことはほとんどは無いでしょう。

しかし微量でも食物連鎖の過程で生体濃縮されていったらどうなるでしょうか?

チェルノブイリ原発事故の後、東欧諸国では小児を中心に甲状腺癌が増加しました。
これは放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲むことによる内部被曝が原因であったと考えられています。
生体濃縮によって牛乳の中に高濃度の放射性ヨウ素が含まれていたのでした。

このように、人間の口に入る頃には内部被曝による発癌を引き起こすレベルにまでなってしまう場合もあるのです。

チェルノブイリで起こったことは、今回の原発震災でも起こりうると覚悟しておくべきです。

汚染地域では今後の発癌リスクが高まります。そしてそれは特に子どもに顕著です。
水源の汚染は日本全体に暗い影を落とすことになるでしょう。


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同じ過ちを繰り返す

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菅直人首相はその昔、O157による食中毒の風評被害を払拭するために記者会見でかいわれ大根を食べてみせたことがありますが、その頃からパフォーマンス好きの政治家でした。

今回の震災でもお得意のパフォーマンスで政権の支持率アップをはかろうとしたのか、被災初動の人命救助にもっとも大切な時間帯にわざわざ視察のために現地に出かけたりしています

"菅"主導で大混乱!パフォーマンス優先の"人災"だらけ

現場のことを全くわかっていない人物がトップに立ち、自分を良く見せたいがためだけにパフォーマンス優先で指揮すると、周りの人間は大変な迷惑を被ります。

自衛隊10万人「不可能」な人数を投入

防衛省13日、菅直人首相(64)の指示を受け、東日本大震災の被災地で、救助活動や復興支援にあたる自衛隊の派遣態勢を、10万人規模に増強することを決めた。自衛隊の活動規模として10万人態勢は過去最大。自衛隊員の総数は約24万人で、防衛省内からは「これだけの人員を第一線に長期間張り付けることは不可能」との声も上がる中、首相はムリを承知で「戦後最大の危機」に立ち向かう。

地下のプレートが不安定になりこれから地震が次々と発生しやすい状態になっています。その意味では、今回の震災は非常に大きな被害をもたらしているもののいわば前哨戦であり、ここで戦力を総動員して消耗してしまうと、本命と言われる東海地震がおこったときに為す術がありません。東海地震は、今回を上回る規模になると予想されています。

前哨戦で総動員をかけて人的物的資源を浪費してしまうというのはどこかで見たような光景だと思いましたが、2009年に新型インフルエンザが流行したときが同じパターンでした。

あの時も、水際作戦と称して空港での検疫に大量の人員を動員して流行本番が来る前に現場を消耗させていました。新型インフルエンザのときは想定していたよりもウイルスの病原性が弱く結果的にそれほど大きな被害を出さずに済んだのですが、今回はその時よりも事態ははるかに深刻です。

いつまで同じ過ちを繰り返すのでしょうか・・・。

3月19日は月が地球に最接近するスーパームーンになります。地震や火山活動が起こりやすくなるといわれていますが、余力が無くなっているこのタイミングで東海地震が起きたら・・・と思うと背筋が寒くなります。


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東日本での大地震の被害は本当にひどいものです。

発生直後の津波による被害、そして現在進行形の福島原発事故による放射能汚染の懸念・・・厳しい状況が続きます。

犠牲者は「万人単位」=東日本大震災で宮城県警−M7余震確率、3日以内で70%

地震発生時に危うく難を逃れ、避難所等で生活している方々も多いと思われますが、今後はこうした被災者の方々の健康状態が問題になってきます。

土曜日曜はかなり暖かかったのですが、数日後にはまたかなり冷え込むようです。被災地では現在、電力やガスの供給がストップしており暖房が十分に出来ないと考えられることから、体調を崩す方が多く出るのではないかと心配です。

東北411万戸停電 電力・ガス・水道の復旧めど立たず

過去の震災では、地震発生から3日目くらいから感染症が流行し始めています。感冒、呼吸器感染症(結核なども含む)、感染性胃腸炎などです。

時期的にまず思い浮かぶのは、インフルエンザでしょうか。流行のピークを過ぎていた地域でも、避難所で集団生活をすることによって流行が再燃する可能性があります。

また、上下水道も破壊されていますから、コレラや赤痢などの水質汚染による感染症も発生するかもしれません。津波によって辺り一面水浸しになっているような地域では、特に警戒する必要があるでしょう。

咳の症状があればマスクをする、不潔な飲料水を口にしない、手洗いを励行するなどの予防対策がありますが物資に不足する被災地では自ずと限界があります。出来る限り早い復旧を願うばかりです。


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赤痢について

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水質の汚染によって発生する感染症のことを水系感染症と言います。

水系感染症(英: waterborne disease)とは病原微生物に汚染された水を直接摂取することを原因とする感染症。汚染された水が調理に使用されると食中毒の原因となる。世界保健機関によると、下痢性疾患は全DALY世界疾病負担の4.1%を占め、毎年180万人の死の原因となっている。水系感染症の原因の88%が公衆衛生および衛生学的に安全でない水の供給によるものと推定され、特に発展途上国の子供に水系感染症の被害が集中している。

水系感染症は原虫、ウイルス、真正細菌が原因となり、多くは消化器疾患を引き起こす。

引用:水系感染症−Wikipedia

もちろん、洪水などの水害が起これば水系感染症が発生するリスクも高くなります。

この水系感染症として代表的なものの一つが、赤痢です。

赤痢には細菌性赤痢とアメーバ赤痢とがあり、それぞれ病像や治療法は異なりますが、いずれも糞便に汚染された水や食物を摂取することによって感染する病気です。そのため、上下水道の整備が不十分な発展途上国を中心に流行が見られます。(アメーバ赤痢については、先進国において男性同性愛者に多く見られる性行為感染症としても知られています。)

衛生環境の良い近年の日本での発生は少なくなっているのですが、それでも細菌性赤痢・アメーバ赤痢ともにそれぞれ年間数百例の報告があります。海外旅行へ行って感染した人や輸入食品による食中毒が大半ですが、井戸水からの集団感染も報告されています。1998年には長崎市で821名の細菌性赤痢の集団感染が発生した事例も報告されています。

ひとたび衛生環境が悪化すれば、赤痢は日本においても十分に流行しうる病気であると言えます。


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コレラは、コレラ菌に汚染された水や食物を摂取することによって感染する病気です。下痢とそれに伴う脱水症状が主症状であり、軽症で済む場合も多いのですが、体力の弱い高齢者や乳幼児などは重症化して死亡するケースもあるので依然として注意すべき感染症です。

上下水道が完備し衛生環境の良い我が国での国内発生は少ないですが、世界では毎年数十万人の患者が発生していると言われています。


○コレラの定義

コレラ菌は細胞壁表面の抗原により200種類以上の血清型に分類されていますが、その中でコレラ毒素を産生するのは、O1型もしくはO139型のコレラ菌です。WHOの報告基準では、コレラ毒素を産生するO1血清型コレラ菌およびO139血清型コレラ菌によるものがコレラと定義されており、わが国でも同じ定義が用いられています。また、O1型コレラ菌は生物学的特徴の違いからアジア型(古典型)とエルトール型の2種類に分類されています。

○世界におけるコレラの流行

コレラはもともとインドのガンジス河下流の風土病であったものが、交通の発達にともない世界各地に拡がったと考えられています。記録上、コレラは過去に7回の世界的流行(コレラ・パンデミック)を起こしています。

第1次パンデミック(1817〜1824)から第6次パンデミック(1899〜1923)までは、すべてインドのベンガル地方から拡大し、原因となったのはO1血清型の古典型(アジア型)コレラ菌でした。

1961年にインドネシアのセレベス島に端を発した第7次パンデミックは、O1血清型のエルトール型コレラ菌が原因です。この流行は現在でも世界中に広がり終息する気配はありません。

また、1992年にはインド南部のマドラス(現チェンナイ)からO139型コレラ菌による流行が発生しました。以来、O139型コレラ菌はインドとバングラディッシュで散発的な地域的流行を繰り返していますが、世界規模での流行は起こっていません。

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近年は水害を受けた地域や上下水道の不備な地域で大規模な流行が発生しています。

コレラで352人死亡 ナイジェリア、6千人感染
パキスタン洪水でコレラ拡大か 被災地で患者確認
ジンバブエ、コレラによる死者が1500人以上に

○日本におけるコレラの流行

日本でのコレラ発生は、第1次コレラ・パンデミックが日本へ及んだ1822年が最初です。その後、上下水道の整備される1920年代ごろまで、数万から数十万の患者が発生する流行を何回か繰り返しました。

現在、我が国におけるコレラは、海外で感染し国内に帰国してから発症した輸入感染症例が多いと言われていますが、汚染された輸入魚介類から感染したとみられる国内発生例の報告もあります。

ニュースBOX:県内の60代男性がコレラ感染 /茨城

また、国内でも時に集団発生が認められています。有名なのは1977年に和歌山県で起こった集団発生です。東南アジア方面のコレラ汚染地帯からの帰国者が感染源と推測されており、この時は1名が死亡し、患者は最終的に101名に上りました。その後も現在に至るまで、日本各地で集団発生が散発的に報告されているという状況です。

常日頃利用する飲食店での食中毒により感染するケースも多いことを考えると、大流行こそないものの日本においても無視できない感染症であると言えるでしょう。

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水害がもたらす疫病

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今夏は世界各地で異常気象が目立ちます。
日本やロシアのように猛暑に見舞われた地域がある一方で、豪雨・水害がもたらされた地域もあります。

被災者1500万人超える パキスタン洪水で国連
中国で洪水被害広がる-甘粛省の土石流災害で死者127人

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洪水による被害というのは、河川の氾濫や土石流などによる直接的被害だけではありません。
その後の衛生環境の悪化による健康被害も深刻な問題です。



 13日、パキスタン北西部ナウシェラの仮設病院で、不衛生な水による感染症の治療を受ける患者ら(AP=共同)

 【イスラマバード共同】パキスタンの洪水で、国連の緊急援助当局者は14日、北西部の被災地でコレラの感染が確認されたことを明らかにした。重症の下痢疾患とみられるケースも約3万6千人に確認されており、感染拡大が懸念されている。

 当局者によると、感染が確認されたのは北西部カイバル・パクトゥンクワ州スワト地区の患者。当局者は「時間と費用を無駄にしないため、コレラ感染をすべて確認することはせず、治療に重点を置いている。重症の下痢疾患の患者もコレラとみなして治療している」と話した。

 コレラは汚染された水や食べ物を摂取することで感染し、激しい下痢と脱水症状を引き起こす。洪水被災地では衛生状態が悪化、感染が懸念されていた。

 また国連は13日、緊急支援のための資金拠出を国際社会に要請するアピールをあらためて発表。国連は4億5970万ドル(約400億円)の拠出を求めているが、これまでに確保された額は1億2480万ドルで、約27%にとどまっているとしている。

2010/08/14 19:24   【共同通信】


猛暑も干ばつも豪雨も、熱塩循環の異常による気候変動が原因です。
今年は猛暑でしたが、来年の夏には日本でも豪雨や洪水に見舞われるかもしれません。
また、洪水後に流行する感染症というのは、水質汚染によるところが大きいものです。
ですから、上下水道が破壊され飲料水や下水用の水に事欠く震災後の状況にも共通する部分があります。
つまり日本でも洪水や震災による被害によって上記のような感染症が問題になる可能性があるのです。

そこで今後、「水害の後に注意すべき感染症」について順次ブログで取り上げていきたいと思います。


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