薬が足りない - 医心伝心

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震災の影響で一部の薬に不足がでてきています。

震災直後の段階で、チラージンという甲状腺ホルモン剤が工場の被災により製造ストップしてしまいました。
チラージンは甲状腺癌の手術後や甲状腺機能低下症に対してホルモンを補充する目的で使用する薬ですが、
これが無くなると患者さんの生死に直結する重要な薬です。しかも国内シェア98%。
どうなることかと危ぶまれたのですが、何とか製造再開したようです。

2011年3月28日 (月)
【東日本大震災】チラーヂンS錠の生産再開‐あすか製薬いわき工場の製造ライン復活


 あすか製薬は25日、製造がストップしていた甲状腺ホルモン剤「チラーヂンS錠」(成分名:レボチロキシンナトリウム)の生産を再開した。被災したいわき工場(福島県いわき市)の製造ラインが再稼働し、チラーヂンS錠を出荷できるようになった。ただ、フル稼働には時間がかかるため、当面は製造委託会社による生産、海外製品の緊急輸入を含め、被災前の供給量を確保したい考え。

チラージンの工場は福島県いわき市にあったのですね。福島原発の近くです。
原発震災による被曝で、これから甲状腺癌や甲状腺機能低下症の患者さんが増えてきますが、
その治療薬の製造工場が事故を起こした原発の近くにあるとは皮肉です。

ところで被災したいわき市の工場を再稼働させて製造しているようですが、
工場の放射能汚染は大丈夫なんでしょうか・・・。

私が業者から仕入れた情報では、その他では以下の薬が不足しているそうです。
(私が内科医のなので主に内科関連の薬の情報を教えてくれました)

・ツムラの漢方薬全般
・アレロック(抗アレルギー剤、花粉症の治療薬)
・モーラス(鎮痛剤の湿布薬)
・マドパー(パーキンソン病の治療薬)
・リボトリール(てんかん、パニック障害、うつ病などの治療薬)

これらの薬の不足についてはまだメディアでは報道されていませんが、
地震による直接的被害よりも計画停電の影響が大きいと聞いています。

この先、夏になると電力需要が増大し停電も増えるでしょうから、
関東以北から首尾良く生産拠点を移動させない限り、薬の供給不足は続きそうです。


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福島原発から漏れた放射性物質が東日本の水源を汚染しています。
これにより今後は東日本での癌の発症が激増するのではないかと懸念されます。

都が乳児のいる家庭に水配布へ 水道水から放射性ヨウ素
http://www.asahi.com/national/update/0323/TKY201103230282.html

汚染された水を摂取する生物には放射性物質が蓄積されていきます。
そして食物連鎖の過程を経て上位の捕食者ほど体内に放射性物質が濃縮されていくことになります(生体濃縮)。

jintai_ikou.jpg                                        
出典:中日新聞

現時点では水道水に含まれる放射性物質は微量です。
政府の見解の通り、この程度ならば水道水を飲んでも健康に害を及ぼすことはほとんどは無いでしょう。

しかし微量でも食物連鎖の過程で生体濃縮されていったらどうなるでしょうか?

チェルノブイリ原発事故の後、東欧諸国では小児を中心に甲状腺癌が増加しました。
これは放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲むことによる内部被曝が原因であったと考えられています。
生体濃縮によって牛乳の中に高濃度の放射性ヨウ素が含まれていたのでした。

このように、人間の口に入る頃には内部被曝による発癌を引き起こすレベルにまでなってしまう場合もあるのです。

チェルノブイリで起こったことは、今回の原発震災でも起こりうると覚悟しておくべきです。

汚染地域では今後の発癌リスクが高まります。そしてそれは特に子どもに顕著です。
水源の汚染は日本全体に暗い影を落とすことになるでしょう。


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菅直人首相はその昔、O157による食中毒の風評被害を払拭するために記者会見でかいわれ大根を食べてみせたことがありますが、その頃からパフォーマンス好きの政治家でした。

今回の震災でもお得意のパフォーマンスで政権の支持率アップをはかろうとしたのか、被災初動の人命救助にもっとも大切な時間帯にわざわざ視察のために現地に出かけたりしています

"菅"主導で大混乱!パフォーマンス優先の"人災"だらけ

現場のことを全くわかっていない人物がトップに立ち、自分を良く見せたいがためだけにパフォーマンス優先で指揮すると、周りの人間は大変な迷惑を被ります。

自衛隊10万人「不可能」な人数を投入

防衛省13日、菅直人首相(64)の指示を受け、東日本大震災の被災地で、救助活動や復興支援にあたる自衛隊の派遣態勢を、10万人規模に増強することを決めた。自衛隊の活動規模として10万人態勢は過去最大。自衛隊員の総数は約24万人で、防衛省内からは「これだけの人員を第一線に長期間張り付けることは不可能」との声も上がる中、首相はムリを承知で「戦後最大の危機」に立ち向かう。

地下のプレートが不安定になりこれから地震が次々と発生しやすい状態になっています。その意味では、今回の震災は非常に大きな被害をもたらしているもののいわば前哨戦であり、ここで戦力を総動員して消耗してしまうと、本命と言われる東海地震がおこったときに為す術がありません。東海地震は、今回を上回る規模になると予想されています。

前哨戦で総動員をかけて人的物的資源を浪費してしまうというのはどこかで見たような光景だと思いましたが、2009年に新型インフルエンザが流行したときが同じパターンでした。

あの時も、水際作戦と称して空港での検疫に大量の人員を動員して流行本番が来る前に現場を消耗させていました。新型インフルエンザのときは想定していたよりもウイルスの病原性が弱く結果的にそれほど大きな被害を出さずに済んだのですが、今回はその時よりも事態ははるかに深刻です。

いつまで同じ過ちを繰り返すのでしょうか・・・。

3月19日は月が地球に最接近するスーパームーンになります。地震や火山活動が起こりやすくなるといわれていますが、余力が無くなっているこのタイミングで東海地震が起きたら・・・と思うと背筋が寒くなります。


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東日本での大地震の被害は本当にひどいものです。

発生直後の津波による被害、そして現在進行形の福島原発事故による放射能汚染の懸念・・・厳しい状況が続きます。

犠牲者は「万人単位」=東日本大震災で宮城県警−M7余震確率、3日以内で70%

地震発生時に危うく難を逃れ、避難所等で生活している方々も多いと思われますが、今後はこうした被災者の方々の健康状態が問題になってきます。

土曜日曜はかなり暖かかったのですが、数日後にはまたかなり冷え込むようです。被災地では現在、電力やガスの供給がストップしており暖房が十分に出来ないと考えられることから、体調を崩す方が多く出るのではないかと心配です。

東北411万戸停電 電力・ガス・水道の復旧めど立たず

過去の震災では、地震発生から3日目くらいから感染症が流行し始めています。感冒、呼吸器感染症(結核なども含む)、感染性胃腸炎などです。

時期的にまず思い浮かぶのは、インフルエンザでしょうか。流行のピークを過ぎていた地域でも、避難所で集団生活をすることによって流行が再燃する可能性があります。

また、上下水道も破壊されていますから、コレラや赤痢などの水質汚染による感染症も発生するかもしれません。津波によって辺り一面水浸しになっているような地域では、特に警戒する必要があるでしょう。

咳の症状があればマスクをする、不潔な飲料水を口にしない、手洗いを励行するなどの予防対策がありますが物資に不足する被災地では自ずと限界があります。出来る限り早い復旧を願うばかりです。


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赤痢について - 医心伝心

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水質の汚染によって発生する感染症のことを水系感染症と言います。

水系感染症(英: waterborne disease)とは病原微生物に汚染された水を直接摂取することを原因とする感染症。汚染された水が調理に使用されると食中毒の原因となる。世界保健機関によると、下痢性疾患は全DALY世界疾病負担の4.1%を占め、毎年180万人の死の原因となっている。水系感染症の原因の88%が公衆衛生および衛生学的に安全でない水の供給によるものと推定され、特に発展途上国の子供に水系感染症の被害が集中している。

水系感染症は原虫、ウイルス、真正細菌が原因となり、多くは消化器疾患を引き起こす。

引用:水系感染症−Wikipedia

もちろん、洪水などの水害が起これば水系感染症が発生するリスクも高くなります。

この水系感染症として代表的なものの一つが、赤痢です。

赤痢には細菌性赤痢とアメーバ赤痢とがあり、それぞれ病像や治療法は異なりますが、いずれも糞便に汚染された水や食物を摂取することによって感染する病気です。そのため、上下水道の整備が不十分な発展途上国を中心に流行が見られます。(アメーバ赤痢については、先進国において男性同性愛者に多く見られる性行為感染症としても知られています。)

衛生環境の良い近年の日本での発生は少なくなっているのですが、それでも細菌性赤痢・アメーバ赤痢ともにそれぞれ年間数百例の報告があります。海外旅行へ行って感染した人や輸入食品による食中毒が大半ですが、井戸水からの集団感染も報告されています。1998年には長崎市で821名の細菌性赤痢の集団感染が発生した事例も報告されています。

ひとたび衛生環境が悪化すれば、赤痢は日本においても十分に流行しうる病気であると言えます。


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コレラは、コレラ菌に汚染された水や食物を摂取することによって感染する病気です。下痢とそれに伴う脱水症状が主症状であり、軽症で済む場合も多いのですが、体力の弱い高齢者や乳幼児などは重症化して死亡するケースもあるので依然として注意すべき感染症です。

上下水道が完備し衛生環境の良い我が国での国内発生は少ないですが、世界では毎年数十万人の患者が発生していると言われています。


○コレラの定義

コレラ菌は細胞壁表面の抗原により200種類以上の血清型に分類されていますが、その中でコレラ毒素を産生するのは、O1型もしくはO139型のコレラ菌です。WHOの報告基準では、コレラ毒素を産生するO1血清型コレラ菌およびO139血清型コレラ菌によるものがコレラと定義されており、わが国でも同じ定義が用いられています。また、O1型コレラ菌は生物学的特徴の違いからアジア型(古典型)とエルトール型の2種類に分類されています。

○世界におけるコレラの流行

コレラはもともとインドのガンジス河下流の風土病であったものが、交通の発達にともない世界各地に拡がったと考えられています。記録上、コレラは過去に7回の世界的流行(コレラ・パンデミック)を起こしています。

第1次パンデミック(1817〜1824)から第6次パンデミック(1899〜1923)までは、すべてインドのベンガル地方から拡大し、原因となったのはO1血清型の古典型(アジア型)コレラ菌でした。

1961年にインドネシアのセレベス島に端を発した第7次パンデミックは、O1血清型のエルトール型コレラ菌が原因です。この流行は現在でも世界中に広がり終息する気配はありません。

また、1992年にはインド南部のマドラス(現チェンナイ)からO139型コレラ菌による流行が発生しました。以来、O139型コレラ菌はインドとバングラディッシュで散発的な地域的流行を繰り返していますが、世界規模での流行は起こっていません。

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近年は水害を受けた地域や上下水道の不備な地域で大規模な流行が発生しています。

コレラで352人死亡 ナイジェリア、6千人感染
パキスタン洪水でコレラ拡大か 被災地で患者確認
ジンバブエ、コレラによる死者が1500人以上に

○日本におけるコレラの流行

日本でのコレラ発生は、第1次コレラ・パンデミックが日本へ及んだ1822年が最初です。その後、上下水道の整備される1920年代ごろまで、数万から数十万の患者が発生する流行を何回か繰り返しました。

現在、我が国におけるコレラは、海外で感染し国内に帰国してから発症した輸入感染症例が多いと言われていますが、汚染された輸入魚介類から感染したとみられる国内発生例の報告もあります。

ニュースBOX:県内の60代男性がコレラ感染 /茨城

また、国内でも時に集団発生が認められています。有名なのは1977年に和歌山県で起こった集団発生です。東南アジア方面のコレラ汚染地帯からの帰国者が感染源と推測されており、この時は1名が死亡し、患者は最終的に101名に上りました。その後も現在に至るまで、日本各地で集団発生が散発的に報告されているという状況です。

常日頃利用する飲食店での食中毒により感染するケースも多いことを考えると、大流行こそないものの日本においても無視できない感染症であると言えるでしょう。

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今夏は世界各地で異常気象が目立ちます。
日本やロシアのように猛暑に見舞われた地域がある一方で、豪雨・水害がもたらされた地域もあります。

被災者1500万人超える パキスタン洪水で国連
中国で洪水被害広がる-甘粛省の土石流災害で死者127人

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洪水による被害というのは、河川の氾濫や土石流などによる直接的被害だけではありません。
その後の衛生環境の悪化による健康被害も深刻な問題です。



 13日、パキスタン北西部ナウシェラの仮設病院で、不衛生な水による感染症の治療を受ける患者ら(AP=共同)

 【イスラマバード共同】パキスタンの洪水で、国連の緊急援助当局者は14日、北西部の被災地でコレラの感染が確認されたことを明らかにした。重症の下痢疾患とみられるケースも約3万6千人に確認されており、感染拡大が懸念されている。

 当局者によると、感染が確認されたのは北西部カイバル・パクトゥンクワ州スワト地区の患者。当局者は「時間と費用を無駄にしないため、コレラ感染をすべて確認することはせず、治療に重点を置いている。重症の下痢疾患の患者もコレラとみなして治療している」と話した。

 コレラは汚染された水や食べ物を摂取することで感染し、激しい下痢と脱水症状を引き起こす。洪水被災地では衛生状態が悪化、感染が懸念されていた。

 また国連は13日、緊急支援のための資金拠出を国際社会に要請するアピールをあらためて発表。国連は4億5970万ドル(約400億円)の拠出を求めているが、これまでに確保された額は1億2480万ドルで、約27%にとどまっているとしている。

2010/08/14 19:24   【共同通信】


猛暑も干ばつも豪雨も、熱塩循環の異常による気候変動が原因です。
今年は猛暑でしたが、来年の夏には日本でも豪雨や洪水に見舞われるかもしれません。
また、洪水後に流行する感染症というのは、水質汚染によるところが大きいものです。
ですから、上下水道が破壊され飲料水や下水用の水に事欠く震災後の状況にも共通する部分があります。
つまり日本でも洪水や震災による被害によって上記のような感染症が問題になる可能性があるのです。

そこで今後、「水害の後に注意すべき感染症」について順次ブログで取り上げていきたいと思います。


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狂犬病対策を考える場合、公衆衛生的な見地からすれば、イヌへのワクチン接種が重要です。しかし、前回のコラムに書いたとおり、今後は社会混乱が増していくことが予想されますから、その混乱に紛れてイヌへの予防接種率が低下してしまう懸念があります。現時点ですら、下記の釧路市のような事例があります。

2010年08月20日

狂犬病予防接種率70%を下回る/釧路市

釧路市内の狂犬病予防接種の接種率が昨年、WHO(世界保健機構)ガイドラインの70%を下回った。飼い主の責任で接種するのが当然だが、市がそれまで続けていた催告を昨年に限って行わなかったことが影響しているようだ。市民環境部は「なんとか70%台に戻したい」と狂犬病の恐ろしさを訴えながら、接種を強く呼び掛けている。

http://www.news-kushiro.jp/news/20100820/201008202.html

もし流行が発生してしまった場合は、ひたすら野犬やその他の感染動物を殺処分していくことが必要になります。もちろん、流行発生前と同様に、イヌへのワクチン接種率を向上させる努力も必要でしょう。ただ、これらの対策が奏功しても流行が終息するまでには一定の期間が必要になるので、流行地域では個人レベルでも狂犬病に対する注意が必要になります。

そこで、以下に個人レベルでの狂犬病対策を書いていきます。

<感染動物に咬まれる前の予防策>

1)流行地域ではむやみに動物に手をださない。
感染動物に咬まれることにより、唾液中に多量に含まれたウイルスが体内に侵入することによって感染します。ですから、まず第一に咬まれないようにすることが大切です。感染動物は狂犬病ウイルスに脳を侵され凶暴化しているため、通常はヒトを咬まない大人しい動物でも注意が必要です。また、感染源となる動物はイヌとは限りません(下図参照)。

狂犬病媒介動物.jpg2)ワクチン接種(暴露前接種
動物との接触が避けられない場合や、近くに医療機関がない場所に長期滞在する場合は事前に予防接種をすることが勧められています。十分な免疫を得るためには4週間隔で2回の接種と、その後6〜12ヶ月後の追加接種が必要です(計3回)。暴露前接種を受けていても、もし感染動物に咬まれた場合は、後述の暴露後ワクチン接種が必要です。

<万が一、感染動物に咬まれてしまった場合の対処法>

1)傷口の洗浄
傷口を石けんと水でよく洗いましょう。可能ならば、エタノールなどの消毒液で消毒します。また、傷口にはウイルスを多量に含んだ動物の唾液が付着しています。傷口を口で吸い出したりすることは、かえって感染の危険を高めることになるのでやめましょう。(参考:狂犬病のコウモリとキスした子どもたちを捜索中、米フロリダ州

2)動物への予防接種の有無
飼い犬ならば、飼い主に予防接種の有無を確認しましょう。

3)ワクチン接種(暴露後接種)
ただちに医療機関を受診し、できるだけ早く発症予防のワクチン接種(暴露後接種)を受けます。
暴露後ワクチンは、初回のワクチン接種日を0日として、3日、7日、14日、30日及び90日の計6回の接種が必要です。

前回にも述べたとおり、狂犬病は発症すれば致死率ほぼ100%の恐ろしい病気です。
国内で流行が発生した場合や、海外の流行地域に滞在する場合は、十分な対策を心がけたいものです。

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狂犬病は発症すれば致死率ほぼ100%という恐ろしい病気です。近年、日本国内での患者の発生はありませんが、世界では今なお狂犬病が流行しています。

狂犬病が大流行!バリ島ですでに20万匹が処分
狂犬病コウモリがペルー先住民襲う、500人以上が被害

世界的に感染者は多く、WHOの報告によれば全世界で毎年3万5000〜5万人が狂犬病によって死亡しているといわれています。

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日本でも過去には狂犬病の流行がありましたが、1957年を境に国内での患者は発生していません。検疫を強化し、イヌへのワクチン接種を徹底するなどして根絶することができたのです。もちろん、根絶に成功したのには島国であることも幸いしました。

狂犬病ウイルスは、イヌのみならず、あらゆる恒温動物に感染します。キツネ、アライグマ、コウモリなど多彩な動物が感染源になり得ますが、とくに大陸諸国ではこれら野生動物から狂犬病ウイルスに感染した動物を駆逐することは難しいようです。

では、島国である日本では今後も狂犬病の心配はないかというと、そんなことはありません。日本でも再び狂犬病が流行する可能性は十分にあります。

今後の日本は、財政破綻・失業率の増加・犯罪の増加・異常気象など・・・社会の混迷が増していく要素がたくさんあります。原発震災のような社会機能が麻痺してしまう大災害が起こる可能性もあります。

狂犬病の流行を防ぐにはイヌへの予防接種を徹底することが不可欠ですが、社会の混乱で人間が生きて行くだけでも精一杯の状況になれば、イヌの予防接種のことなどは後回しになってしまうかもしれません。生活苦から故意に、あるいは災害時の混乱などで不可抗力的に、飼い犬が捨てられ野犬化するかもしれません。

そして、野犬が増えれば、その野犬の間に狂犬病が流行するという負の連鎖も発生します。実際のところ、過去に東京では関東大震災による混乱で野犬が増えたために、それまで減少を続けていた狂犬病の発生件数が一時的に激増したといいます。

また、野犬が増え、イヌへの予防接種率が低下すれば、わずか数頭の感染動物が持ち込まれただけでも、大規模な流行を招きます。1997年まで狂犬病の発生が無かったインドネシアのフローレス島は、3年後には全島に流行が拡大していましたが、その発端は漁師の船に乗って持ち込まれたたった3頭のイヌでした。

現在は検疫によりチェックされていますが、密かに感染動物が持ち込まれることも考えられます。世界的な気候変動によって発生する大量の移民が日本へもやってくるでしょうが、彼らに紛れて狂犬病に感染したイヌや野生動物が流入してこないとも限らないのです。

狂犬病は日本にとっても決して過去の病気ではなく、今後深刻な脅威をもたらす可能性のある疫病だという心構えを持っておくべきでしょう。




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ほとんど全ての抗生剤に対して耐性を持つ細菌が欧米で広がりつつあるということが問題になっています。「スーパー細菌」と報道しているメディアもありますが、新種の細菌が見つかったというわけではありません。細菌自体は、大腸菌と肺炎桿菌(クレブシエラ菌)という既知のありふれた細菌なのですが、その中の一部が、薬剤耐性を生じる遺伝子を獲得することにより耐性菌になったということです。

この耐性菌について、ネット上で収集した情報を箇条書きにしてみます。


・これらの細菌はNew Delhi metallo-lactamase-1(NDM-1)遺伝子を持っている。
・New Delhi metallo-lactamase-1は細菌に薬剤耐性を持たせる酵素の名前である。
・NDM-1遺伝子を持った最近は上記の酵素を産生することによって、抗生剤に耐性を持つ。
・細菌感染の治療で最後の切り札として使われる強力な抗生剤としてカルバペネム系抗生剤というものがある。NDM-1遺伝子を獲得した細菌はこのカルバペネム系抗生剤が効かない。
・NDM-1遺伝子は細菌の種類を超えて伝播しうる。現在は大腸菌と肺炎桿菌で確認されている。
・NDM-1遺伝子をもつ細菌に対して例外的に効力のある抗生剤が2つある。
   tigecyclineとcolistinである。
・tigecyclineは日本では認可されていない。
・colistinは商品名コリマイシンとして日本でも発売されている。
・インドやパキスタンへのメディカルツーリズムにより感染が拡大した可能性がある。



現在わかっているのはこんなところでしょうか。

インドなどへの美容形成目的でのメディカルツーリズムで感染した可能性が指摘されているように、現状では院内感染として問題になるものだと思います。今後、細菌間にNDM-1遺伝子の拡散が進み市中でも認められるようになる可能性も否定できませんが、今のところは日本に住む私たちができることは、院内感染の基本を忠実に実行することくらいしかないように思われます。

もしこの耐性菌が日本でも確認され感染拡大した場合に懸念されるのは、治療薬の問題です。

NDM-1の耐性菌に有効とされる二つの抗生剤のうち日本でも使用できるのはコリマイシンです。ただ、コリマイシンは医療現場での使用頻度の少ないマイナーな薬剤であり流通量が少ないと考えられ(つまり、パニック的に買い占められたらすぐに品薄になる)ますし、剤型が内服薬しかないため敗血症などの重症感染症を起こした場合にどこまで効果があるのだろうかという問題があります。

そう考えると、日本で未だ認可されていないtigecyclineについても、いざという時に使える武器を増やしておくという意味で、早めに認可しておくほうが良いように思われます。









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